確定申告の基礎知識

確定申告はなぜ必要なの?どんな人が確定申告をするの?など、
決まり事を紹介します。

1確定申告の概要

  • 1-1確定申告とはどういう意味?
    1-1-1確定申告とは

    確定申告とは、納める税金の金額を確定させて、1月1日から12月31日までの一年間の所得から税金を計算し、国税庁に申告と納税(または還付)する手続きのことです。
    毎年3月15日までに前年分の申告を行う必要があります。(3/15が土日の場合は、翌月曜日)

    ※申告期限は延長する場合がございます。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

    確定申告は計算式に当てはめて所得税額を計算し、書類を作成・提出すれば完了です。

    確定申告の計算式
    所得税=
    (所得 - 所得控除)× 税率 - 税額控除

    freee会計は上記の計算式を意識しなくても自動で所得税額を計算して書類を作成してくれるので、出来上がった書類を提出するだけで確定申告をカンタンに終わらせることができます。

    1-1-2申告する内容〜所得

    個人事業主の場合、主に所得税の確定申告を行います。
    所得税とは、所得(儲け)に課される税金のことです。収める税金は一定条件を満たせば減らす(控除)ことができます。

    申告する所得は、10種類に分類されます。

    • 自分の事業で得た利益
      事業所得
    • 勤め先から受け取る給与
      給与所得
    • 不動産を貸して得る利益
      不動産所得
    • 資産の譲渡による所得
      譲渡所得
    • 株・投資で得る
      配当所得
    • 退職手当・退職一時金など
      退職所得
    • 所有している山林の利益など
      山林所得
    • 預貯金や公社債の利息など
      利子所得
    • 賞金や懸賞など一時的な所得
      一時所得
    • 年金・印税など他のどれにも当てはまらない所得
      雑所得
    1-1-3申告する内容〜控除

    税金は所得に対してかかることがわかりましたが、収める税金を減らすことができます(控除)。
    支払い済みの内容に応じて納税額が少なくなる仕組みなので、心当たりのある明細がある場合は確認してみましょう。

    help_outline所得控除の種類はこんなにある!漏れなく控除を受けるには

    控除の一例をご紹介します。控除の種類はとても多いですが、freee会計では◯✕形式に従って入力するだけで計算が完了します。

    • 要件がなく、誰でも受けることができます
      基礎控除
    • 納税者本人/扶養家族の医療費を支払った時
      医療費控除
    • 納税者本人が所得税法上の勤労学生の時
      勤労学生控除
    • 地方公共団体や国に対して特定寄附金を支出した時・ふるさと納税
      寄付金控除
  • 1-2青色申告と白色申告
    どちらを選ぶかで特典が変わります

    確定申告方法には、青色申告と白色申告があります。

    青色申告[おすすめ]
    freeeでは複式簿記を意識せず、◯✕に従って入力するだけで書類が作成されるので、青色申告をおすすめします。
    青色申告は所得から最大65万円の控除をうけたり、家族の給与を経費扱いにできたりといったメリットがあります。
    青色申告を行うためには、「青色申告承認申請書」を提出している必要があります。

    help_outlineサラリーマンが確定申告&青色申告するときの注意事項

    青色申告承認申請書の提出期限は
    • 原則開業から2ヶ月以内
    • 前の年の3/15まで
    となっています。未提出の場合白色申告しかできません。

    ※提出期限は延長する場合がございます。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

    白色申告
    「青色申告承認申請書」を提出していない場合は白色申告しか選択できません。
    複式帳簿による帳簿の必要がないなど青色申告よりも対応が簡単ですが、控除等のメリットを受けられません。
    freeeで確定申告をすすめる場合は、複式簿記を意識する必要がないため、青色申告をおすすめします。

  • 1-3確定申告書類の提出方法

    確定申告書類は「税務署で提出」、「郵送で提出」、「電子申告」の3つの方法があります。freeeは全ての提出方法に対応していますが、一番オススメは「電子申告」です。
    2020年度分の確定申告より、電子申告を行えば控除額を増やすことができます。
    freeeではカンタンに電子申告ができるようガイドもご用意しています。

    help_outline確定申告書類を税務署に持参・送付して提出する

  • 1-4確定申告の年間スケジュール
    年間スケジュール

    一年間を通して個人事業主の方が行う経理業務・申告業務は下記のようなスケジュールになります。

    • 1月
      1/1〜

      ・新しい事業年度スタート

    • 2月
      2/16頃〜

      ・確定申告スタート(前年度分)

    • 3月
      〜3/15頃

      ・確定申告、所得税の納税
      ・青色申告承認申請書提出期限

      〜3/31まで

      ・消費税の納税
      ※開業後最初の2年間は原則免除

    • 4月
      申告後1〜2ヶ月程度

      ・税金の還付

    • 5月
      〜5/31まで

      延納した場合残りの税金納付期限

    • 6月
      6月中

      ・住民税(一括or年4回)

    • 7月
      7月中

      ・予定納税(第1期)

    • 8月
      8月中

      ・個人事業税(第1期)

    • 9月
    • 10月
    • 11月
      11月中

      ・予定納税(第1期)
      ・個人事業税(第2期)

    • 12月
      〜12/31まで

      ・事業年度終了

    確定申告までの流れ

    日々の取引(領収書を集め会計ソフトに入力する)
    提出期限の3/15に合わせた目安日程
    生命保険控除証明書などをとっておく
    9月頃
    在庫の棚卸し
    12/31または
    年内最終日
    支払調書や源泉徴収票をそろえ金額をチェック
    2月上旬
    貸借対照表の残高・損益計算書の内容を最終チェック
    2月中旬
    固定資産台帳、白色・青色決算書を作成
    2月末まで
    株式取引など事業以外の取引を計算、国民健康保険料や医療費など控除に関わるものを計算
    3/5まで
    申告書を作成
    3/10まで
    申告書の提出・税金を納める
    3/15まで

    ※3/15が土曜日または日曜日の場合は次の月曜日

    ※申告期限は延長する場合がございます。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

2確定申告の提出期限を過ぎてしまったら…

  • 2-1期限に間に合わなくても提出は可能です
    2-1-1期限後申告

    期限が過ぎても申告をすることは可能です(期限後申告)。本来の納税額にさらに割増しで無申告加算税というものが発生しますので注意しましょう。

    なるべく早く自主的に申告をすることで加算税の軽減や救済措置もありますので、万が一期限を過ぎてしまっても諦めずになるべく早く確定申告をしましょう。

    2-1-2青色申告で提出期限を過ぎてしまったら

    所得から最大65万円の控除がうけられる青色申告ですが、期限後申告の場合は10万円しか控除を受けることができなくなります。最大65万円の控除の優遇措置を受けるには、期限内提出が必須ですので注意しましょう。

  • 2-2提出しなかった場合はどうなる?
    2-2-1青色申告ができなくなる

    2年連続で期限後提出となった場合、青色申告の承認が取り消されてしまいます。
    青色申告ができない場合は白色申告となりますが、青色申告で優遇されている最大65万円の控除を受けることができないため、納税額に大きな差が出てきます。

    もし、期限後申告をする場合は翌年は遅れないように気をつけましょう。

    2-2-2税務署から重いペナルティが課せられる

    税金の有効期限は5年間です。
    確定申告が必要にも関わらず申告しなかった場合、「無申告加算税」や「延滞税」を支払うことになる可能性があります。

    さらに悪質と判断された場合の税金の有効期限は7年間となり、本来の税金額よりも30〜40%もの重加算税が請求されることになります。

    納税は国民の義務です。税務署からの調査を受けた場合、さらに税額が増える可能性もありますので、期限後申告だとしても気づいたタイミングですぐに確定申告を行っておきましょう。

    help_outlineNo.2024 確定申告を忘れたとき|国税庁HP