会計管理の大切さを理解し、分析や効率化の手順・効率化のヒントをご案内します。
会計の目的は二つあります。一つは、納税のため。もう一つはビジネスにおける数字の流れを可視化し、強くするためです。
納税(確定申告)のために
行う会計のことを、通常「財務会計」と呼び、ビジネスを管理するために行う会計のことは「管理会計」と呼びます。
財務会計は事業の外の人(税務署・銀行など)のために行う会計、管理会計は事業の中の人(事業主・従業員)のための会計と理解すると、わかりやすいですね。
財務会計には、税務署や銀行など「事業の外の人」にお金の流れを説明するという目的があります。
税務署や銀行の立場からすると、お金の流れがわからないと、正当な納税額や融資額を決めることができません。
財務会計をきちんと行い、お金の流れを説明できるようにすることは、事業を進めていく上でのキホンです。
管理会計のには、「事業の中の人(事業主・従業員)」が意思決定をするために数字を把握する、という目的があります。
例えば、原価率の把握や、粗利の把握、予算の作成などが管理会計に含まれます。
確定申告だけを目的とした場合、原価率の把握や、予算の作成は、正直必要ではありません。
しかし、事業の状態を把握し、より良い意思決定をするためには、「管理会計」を行なっていくことは不可欠です。
利益や経費の内訳がわかれば、「次、何をすべきか」「ボトルネックはどこか」が見えてきます。
管理会計を行う目的は、ネクストアクションとボトルネックを発見することです。そのためには、「売上高」として管理するのではなく、売上の中でも、どの分野が利益率が良いのか、どの商品が伸びているのか、など、売上の内訳を管理する必要があります。
自分の事業にとって、どのような分類やカテゴリが必要なのか、少し考えてみましょう。
複数の飲食店を経営しているなら、店舗ごとの売上は分けて管理しましょう。店舗別で利益率が見えるようになると、固定費や、従業員の数をどうすべきか、の判断ができるようになります。
また、店舗での売上・デリバリー・ケータリングなど、複数の販売経路があるなら、これらも分けて管理するのがおすすめです。分野ごとの売上推移や、利益率が見えてくると、今後注力すべき分野が見えてきます。
help_outlinefreee会計マニュアル【飲食店の経理編】
小売事業なら、商品カテゴリ別と、販売経路(実店舗売上・催事・ECなど)別に見ていくのがおすすめです。扱っている商品の種類が少ないなら、商品ごとに管理しても良いかもしれません。
事業を始めると、売上をあげることばかりに目が向いてしまいますが、「利益」を出すために同じくらい大切なのは費用を抑えることです。
経費の内訳を見えるようにすることで、抑えるべき経費を判断できるようにしましょう。
例えば、小売業なら商品ごとに仕入れ額や販促費を管理したり、建設業であれば、現場ごとに支出を管理していくのがオススメです。
freee会計では「取引先」「品目」「部門」「メモタグ」の4つを「タグ」と呼びます。
これらの「タグ」は、取引に情報として付加することができ、タグごとで、集計することができます。
取引先タグ
取引に対してタグを付けることで、様々な分析が可能です。
例えば、売上の取引を登録する際に「取引先」タグをつけておくことで、取引先ごとに売掛金や、買掛金をカンタンに把握することができます。
品目タグ
「品目」を付けて取引を登録することで、各勘定科目の内訳を管理する事ができます。
「勘定科目:売上高」だけでは、何が売れたのかが分かりませんが、「勘定科目:売上高 品目:商品A」と品目を入れておけば、売上や経費の内訳がわかるようになります。
家事按分の登録も品目タグを使って行います
help_outline家事按分について
部門タグ(プレミアムプランのみ)
取引に「部門」を付与することで、部門別会計も可能になります。
例えば、以下のようなケースで活用できます。
・複数の店舗・支社を持つ場合・複数の事業を営む場合
・部門別の収益を見たい場合
help_outline詳しい部門別会計について
メモタグ
「メモタグ」は予備のタグとして用意されたものなので、取引先・品目・部門と別の集計軸をもたせたい場合に活用できます。
例えば、以下のようなケースで活用できます。
・メモタグに案件名を記載して案件ごとに取引を検索・集計
・「あとで直す」「要確認」など、メモを残すために付与
タグを活用して日々入力を行えば、分析はカンタンです。
freee会計では、4つのレポートを用意しています。見たい数字に合わせて使い分けましょう。
支払管理レポート
今どれだけの未払いの項目があって、いつまでに支払わなくてはならないかを把握することができます。
期日別の支払待ち買掛金・未払金等のリストや、任意の期間内の買掛金・未払金等の変動を見ることができます。
入金管理レポート
売掛金・未収入金等の債権の入金予定・滞留状況を確認することができます。回収のためのアクションを適切に行い、キャッシュフローの改善へ役立てましょう。
freee会計では、取引登録がシームレスに債権管理につながるようになっているので、未決済の収入取引を登録すると入金管理レポートにそのまま反映されます。
損益レポート
どれくらいの費用・収益が発生し結果的に損益はどうだったのか、利益状況を確認することができます。
期間・品目・メモタグで集計を行うことが可能です。
資金繰りレポート
事業を運営する上では、「どういった内容で資金を使ったか、今後の資金の出入り予定はどうか」といった、資金繰り(キャッシュフロー)情報を確認することが必要です。
資金繰りレポートでは、この資金の動きをグラフで簡単に確認できます。